小鳥

主にセキセイインコ、文鳥、オカメインコを診察しています。

セキセイインコ

飼育時の注意点


  •  ご飯は青菜(チンゲン菜、ニンジン、ブロッコリー、とうみょう、ハコベなど)、カルシウム(カットルボーンなど)、アワ玉を与えてください。
    青菜類、カットルボーンは少し食べればいいのであげてください(あまり食べないから入れてないケースが多いです)。
  • 鳥は40℃以上の体温を保持していますが、温度変化にとても弱いです。多くのケースは体温が下がることで羽を膨らませています
    その場合はひよこ電球、暖房などで保温します。
    逆に開翼、開口呼吸している時は暑いので涼しくしてあげてください。
    季節の変わり目等に多いので温度管理に注意してあげてください。
  • ペットショップで羽切りをしてあるケースが非常に多いので放鳥時、落下しないか注意してあげてください。

来院時のお願い


  • 鳥かごでご来院いただく場合、おもちゃ(鏡やすず等)は入れないでください。
    患鳥を出す時におもちゃの影に隠れてしまいます。
  • マスカゴ、虫かごでご来院いただく場合、お水は移動時こぼれたり器で患鳥が怪我をする可能性があるので入れないようお願いします。
  • 寒い時期はタオルでくるむなど、ケージを暖かくしてご来院ください。

主な病気


メガバクテリア症
(マクロラブダス症)

 

メガバクテリア

以前から、その形態によりメガバクテリア(巨大な細菌)と呼ばれてきましたが、2000年に真菌(カビの一種)であることが判明しAvian Gastric Yeast(AGY)とも呼ばれています。多くは親鳥からヒナの時期に感染します。

症状

食欲不振、吐き気、下痢、体重減少、貧血など

治療

抗真菌薬の投与と対症療法(胃薬や栄養補給)

 

卵秘(卵詰まり)

 

卵詰まり 卵秘

様々な原因で卵が体外に出せなくなってしまった状態。
高齢、未成熟、発育不良、産卵過多の後、栄養不足(特にカルシウム)、ヘルニア、寒冷、日光不足などで発症します。

症状

通常、食欲が無くなり、腹部が膨満して、タール便や便秘になる。

治療

出来るだけ早期に詰まった卵を取り除きます。体力が低下している場合は、保温、栄養補給等の対症療法も追加します。

予防(産卵防止策)

1.食事制限

豊富な食事は発情の引き金になります。
24時間の餌入れの重さを計測して1日の食事量を見つけましょう(殻を飛ばして計測してください)。
それを元に1日の食事を与えます。
出来れば鳥の体重も測って適正な食事量を設定することが理想です。

2.巣、巣材の除去

巣箱、つぼ巣の撤去。
床の紙も潜れると刺激になるので撤去しましょう。

3.卵は取り除かない

産卵してしまったら諦めるまで抱卵させる。
もし有精卵で孵化させるつもりがなければ偽卵に変えてください。

4.光周期の調節

光刺激を短くします。
実際には1日30分くらいづつ短くしていき、明期8〜10時間、暗期14〜16時間にしてください。

5.投薬

上記1〜4を実施しても産卵が続き、低カルシウム血症(脚に力が入らない)、骨軟化症(骨の変形)、卵詰まりの危険性が出てきたならば投薬による産卵抑制が必要になります。